第11回関東学生ソフトボール選手権大会
兼 第38回全日本大学ソフトボール選手権大会関東地区予選会

会 期 平成15年5月24日(土)〜25日(日)
会 場 山梨県:甲府市小瀬スポーツ公園球技場、竜王町釜無川スポーツ公園グラウンド
        昭和町甲府市水道局スポーツ施設(女子)
主 催 関東学生ソフトボール連盟
共 催 全日本大学ソフトボール連盟・関東ソフトボール協会
主 管 山梨県ソフトボール協会
後 援 山梨県・山梨県教育委員会・(財)山梨県体育協会・甲府市・甲府市教育委員会
    (財)甲府市体育協会・竜王町・竜王町教育委員会・竜王町体育協会
協 賛 ナガセケンコー株式会社・内外ゴム株式会社



〈概 要〉
 国際武道大が連覇を果たす。エース与那覇の安定感がさらに高まり、投攻守のバランスが充実した隙のないチームに成長している。決勝戦では、加藤・植松の2枚エースを擁する城西大が与那覇の立ち上がりをうまく攻め先制したものの、打線に繋がりのある国際武道大が慌てない試合運びで押し返した。城西大は、一旦は吉村の本塁打で追いついたものの、加藤の投入が一瞬遅れて突き放されてしまった。完成度の高い両チームの力強さが散見できた、今大会一番の好ゲームであった。
 ところで、今大会は大味な試合が多い大会であった。全17試合中、両チームの得点総数が10点を超える試合が14試合もあり、5回コールドゲームも7試合を数えている。攻撃力がアップしたというよりも投手力の低下が目立つ大会であった。その中で、投手力に利のある4チームが抜け出したといえる。本連盟のレベルアップのためには、まず投手力の強化が必要であろう。そういった中で、まだまだ非力ではあるがまとまりのある投手を有する山梨学院大と筑波大が、今秋のリーグ戦では初めてT部スタートとなった。両チームの健闘を期待しあい。
 今夏のインカレには、国際武道大、城西大、東海大、高崎経済大が出場する。国際武道大と城西大は、投手力・攻撃力ともに際だった力を有しており、試合運びさえ間違わなければインカレでも上位をねらえる存在である。東海大の打線は今大会でも屈指のパワーを誇っている。塚越、猪俣、悴田ら強打者が揃っており打ち合いに持ち込めば勝機も見えるが、やはり失点を少なくすることが課題となろう。高崎経済大は、エース高橋を中心とした守りのチーム。しっかりした守りのリズムを攻撃に転ずることができるかどうかがカギとなろう。

(文責:高橋伸次)


〈概 要〉
 関東学生ソフトボール連盟が発足して早10年が過ぎた。インカレ出場校を選出する関東地区は、東京都が入ってないこともあり、レベル的にはやや劣っているという見方が一般的である。その関東地区のレベルアップをという高崎経済大学・高橋先生の発案で秋にリーグ戦を開始するようになって3年目を迎えている。今大会は、その成果が確実に現れてきていることを感じさせる大会となった。
 開会式の時、文教大の小林コーチは「相模女子大とは良い試合ができると思いますよ。」と話していた。その論拠は昨秋のリーグ戦で引き分けたことにあった。そしてそれは現実のものとなり、2−1で文教大が勝利し、相模女子大は今年も夢が破れてしまった。文教大はエース鈴見の好投が光り、新しいメンバーを加えたバックがよく凌いだと思います。若いチームなので年々強くなることが予想されます。久しくチームが結成できなかった埼玉大が出場してきたことも特筆ものですし、井上主将に率いられた筑波大もまとまりのある好チームでした。また、千葉大の思い切った大胆なプレーは、見るものを楽しませてくれました。これら三大学とも、国立大のハンディキャップを埋めるには暫く時間がかかりそうです。
 昨秋のリーグ戦を欠場した順天堂大の戦力も素晴らしかった。常勝・淑徳大を相手に0−2の試合は、今後大いに期待できると思います。今大会もっとも見応えのあった試合は、第3代表をめぐっての城西大と新島学園女子短大戦であろう。7回2死から追いついた城西大が2回のタイブレーカーの末、感激の初出場の切符を手にしたことは、今後の関東地区の勢力地図に大きな影響を与えることになりそうです。両チームともよく訓練された好チームであり、どちらが勝ってもおかしくない好ゲームでした。
 この大会のスタート時から10年連続優勝旗を手にしてきた淑徳大が敗れたことは、これから関東地区が戦国時代に突入するのではないかと予感させるものであった。優勝した東海大は、1年生バッテリー(安藤−幸)がすべての試合を完封するという離れ業をやってのけた。フレッシュな力を十分に引き出させたそのバランス力に秀でたチームであったといえる。その勢いをインカレでも存分に発揮してもらいたい。
 昨秋のリーグ戦では新島学園女子短大が淑徳大を敗り、今回は東海大が淑徳大を敗って初優勝したことで、常勝・淑徳大の神話は崩れつつある。新島や東海が勝ったことで、これまで気後れしたいた他大学の選手たちが可能性を感じて試合するようになれば、関東地区は大会ごとに優勝チームが変わる激戦区になっていくでしょう。
 敗戦の瞬間の人見監督の涙は、次に期する決意の強さを物語っている。絶対的な強さを誇っていた淑徳大が再度王者をめざすことで、一層関東地区のレベルが上がると思われる。
 今夏のインカレには、東海大、淑徳大、城西大が出場する。

(文責:松永尚久)




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